八代目林家正蔵一門の二代目橘家文蔵に入門。がっしりとした体格とドスが効いた威勢の良い口調で、「らくだ」の兄貴分や「天災」の八五郎など、豪快な「乱暴者」キャラを見事に演じる。落語界においても特異な存在感を放つのが、橘家文蔵だ。
「前座噺」と呼ばれるシンプルな構成の演目や、落語ファンにとってお馴染みの演目でも。破壊力抜群の人物描写と同時に、登場人物の心理を丁寧に繊細に表現する話芸と、随所に織り込まれるテンポの良いギャグで、観客を爆笑の渦に巻き込んでしまう。
2003(平成15)年からは、『BS笑点』に出演し、強面キャラを存分に発揮したパフォーマンスで人気を集める。
亡き師匠の得意ネタに挑む独演会『文蔵プレミアム』をはじめ、自ら座長・脚本・演出を務める『ボク達の鹿芝居』、『落語協会 大喜利王選手権』でプロデュース・司会を務めるなど、多才ぶりを発揮している。